席替えってどうやればいいの?
今回はこんな疑問に答えていきます。
席替えをどんな方法で行うか、頭を悩ませることのひとつですよね。
かつては僕も、完全にくじ引きでやっていました。
だって公平じゃないですか?
でも、どうしても当たりはずれが出てしまうんですよね。
おしゃべりグループが近くなってしまったときなんか、もう授業が成り立たないくらいうるさくなってしまいました。
かといってすべて教員が決めるのも、公平感を書いて不満が出やすいと考えています。
小中学校で10年間勤務した僕は、現在「公平あみだくじ方式」を使い、学級経営がうまくいっています。
今回の記事では、この「公平あみだくじ方式」を紹介します。
先に結論を書いておきます。
・公平あみだくじ方式の最大のメリットは、教員の意図を入れつつ公平感を演出できること
・公平あみだくじ方式なら人間関係の調整も簡単にできる
「席替えってどうやったらいいの」「席替えで文句を出させたくない」という方は、ぜひ参考にしてみてください!
公平あみだくじ方式のやり方
準備
あらかじめ、それぞれの席の番号を決めてそれを公表しておきます。
左から1、2…というように、順番になっていた方がわかりやすいでしょう。
まず、紙にクラスの人数分(僕は男女で分けて行うので、男女それぞれの人数分)の線を引きます。
紙はどんなものでも良いです。
次に、それぞれの線の下に数字を書きます。
これは順番でなくてもかまいません。
むしろ順番でない方が良いと思います。理由は後述します。
そして、番号を隠します。
僕は紙を端から何回か折り返してセロテープでとめ、番号が透けて見えないようにしています。
これで準備は完了です。
進め方
その状態の紙を回していきます。
ここから子どもたちが自分の名前を書いていきます。
ルールは一つだけです。
「横線を三本まで引いてよい」というものです。
引かなくても良いし、3本までであれば引いても良いです。
すべての子が名前を記入し終わるころには、全員の意志によって作られたあみだくじが完成しているはずです。
「全員の意志によって」という点が重要で、このあみだくじは運命を自分で変えることができるのです。
少なくとも、参加者にそう思わせることができます。
いくら新しい席に不満があろうとも「線を別のところにひいていれば、違った結果になった」と思わせることができるのです。
これだけも十分ですが、公平感を演出するために、僕はあみだくじを公表しています。
後から教員が数字を書き込んでいると思われないよう、数字をボールペンで書いて遠くから確認もさせています。
子どもたちに対して「公平に席替えが行われた」と感じさせることが、不満を出さないコツです。
配慮の方法
目の悪い子を前にする必要があるときには、あみだくじを回す前に最前列のどこかを選ばせます。
先ほどのあみだくじを例にすると、目の悪い子が「れい」、彼の選んだ最前列の席の番号が「2」だとしましょう。
本来であれば「れい」は3の席になります。
けれども今回は2の席であることが事前に確定していますので、あみだくじの結果2の席になった「ちはる」と交代します。
あみだくじ本来の結果では「れい」が3、「ちはる」が2でしたが、事前の取り決めによって「れい」が2、「ちはる」が3となるのです。
このように目の悪い子への配慮も行うことができます。
人間関係の調整
年度当初、保護者によっては「○○さんと席を離してほしい」と依頼をされることがあります。
また、学級での様子を見ていて「○○さんと△△さんは近くにいない方がいい」と教員自身が感じることもあるでしょう。
そんなとき「公平あみだくじ」なら公平感を演出しつつ、調整することが可能です。
新しい席を見渡してみて、違和感があれば修正しておきましょう。
今後起きるであろう問題を回避することができます。
公平あみだくじ方式のメリット
メリット
① 教員の意図を入れられる
② 公平感を演出することができる
③ 子どもたちが自分で決めていると感じさせられる
順に見ていきましょう。
① 教員の意図を入れられる
視力や聴力などの配慮が必要な子を確実に配置できたり、人間関係を調整することができたりします。
このように教員の意図を入れられることで、学級経営が安定しやすくなります。
② 公平感を演出することができる
教員の意図を入れつつも、公平感を演出できるところが最大のメリットです。
教員が仕組んでいるにも関わらず、子どもたちは「自分たちで決めた」と感じます。
理由はいくつかあります。
- 自分で名前を書く場所を決めた
- 自分で線を入れるかどうかを決めた
- 自分で線を入れる本数を決めた
- あみだくじが後に公開される
これらの理由から、公平感を演出することができます。
時には子どもにとって理不尽な席(3回連続で同じ席になるなど)になることもあります。
先生が仕組んでたら、そんなことするはずないでしょ?
と言うことで、子どもたちを納得させることができます。
公平あみだくじ方式のデメリット
デメリット
① 準備が面倒
② ルールを浸透させる時間が必要
順に見ていきましょう。
① 準備が面倒
まず、紙にあみだくじを作るのが面倒です。
僕はExcelを使って表をつくり、印刷すればOK、というようにして解決しました。
② ルールを浸透させる時間が必要
子どもたちにルールを浸透させるための時間がかかります。
何度かやっていくうちになれていきますが、3回目くらいまではトラブルが続出します。
まとめ:公平あみだくじ方式でストレスフリーな席替えを実現!
・公平あみだくじ方式の最大のメリットは、教員の意図を入れつつ公平感を演出できること
・公平あみだくじ方式なら人間関係の調整も簡単にできる
公平あみだくじ方式は、子どもたちが席順を作ります。
ですからどんな席にしようか頭を悩ませる必要がありません。
教員はあみだくじを見て、人間関係をチェックするだけ。
しかも子どもたちは自分で決められるので、満足度も高くなります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
良い教員ライフを!
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