
クラスに”困った子”がいて、ついつい注意しちゃうんです…



今回はこんな悩みへの一つの提案です。
・クラスの”困った子”への対処に苦労している人
1クラス30人ほどもいれば、中には”困った子”がいるものです。
周囲への動きに合わせられなかったり、授業中に立ち歩いてしまったり…
その子が一番困っていることには違いありませんが、担任としては対応に苦労しますよね。
こういった”困った子”に対して、どのように対応していくといいのでしょうか。
先に結論を述べておきます。
・不適切な行動に注目させることは避ける
・周囲の子の適切な行動を認めていく
”困った子”への対応に苦労している方は、ぜひ参考にしてみてください。
その子だけへの注意は避ける
まず避けなくてはいけないのは、”困った子”だけへ行う注意です。



え?でも、気になってしまいますし、口うるさく言わないとわからないのでは…?



いえいえ、その子だけを注意し続けることには、様々なデメリットがあるのです。
・”困った子”の自己肯定感、やる気などが低下する
・周囲の子どもたちが”困った子”を注意、指導、排除しようとするようになる
順に見ていきましょう。
”困った子”の自己肯定感、やる気などが低下する
多くの場合、”困った子”は注意や叱責をたくさんされてきています。
他人から叱責を受け続けると、自分のことを肯定的にとらえることは難しくなっていきます。
アドラー心理学においては、問題行動は順を追って悪化していき、その2段階目に「叱責」によって注目を集める段階、というものがあります。
いいことで認められないから、良くないことをして注目を集めようとするものですね。




するとますます”困った”行動をするようになってしまうこともあります。
周囲の子どもたちが”困った子”を注意、指導、排除しようとするようになる
もう一つ、こちらの方がより深刻です。
教員が”困った子”のことを注意し続けると、周囲の子どもたちも同じように注意をし始めます。
子どもたちの注意は歯止めがきかないことが多く、場合によっては”困った子”を排除しようとします。



つまり「いじめ」の構図になっていきます。
教員の行動が引き金となっていじめを発生させてしまうことは、避けたいですね。
周囲の子の適切な行動を認める
ではどうすればよいのでしょうか。



答えのひとつとして、僕は「周囲の子の適切な行動を認める」ことを推奨します。
例えば”困った子”が授業中に喋り出してしまったら、周りの静かにできている子を認めます。
例えば”困った子”が立ち歩いてしまったら、きちんと座っている子を認めます。
より「適切な行動」をとっている子を認め、クラスの中の規範意識を高めます。
私たちはつい不適切な行動に注目をしがちですが、適切な行動をとり、寡黙にがんばっている子こそを認めていきます。
そしてあわよくば、”困った子”もそちらへ向かうよう、方向を示していきます。



ただし、このことはあまり期待しすぎない方がよいでしょう。
もっとも、”困った子”の不適切な行動が暴力行為などの場合は、この限りではありません。
結論:不適切な行動ではなく、適切な行動に注目していく



今回の結論です!
・不適切な行動に注目させることは避ける
・周囲の子の適切な行動を認めていく
実際の現場で出会う”困った子”たちは、まさしく千差万別。
一筋縄ではいかないことばかりです。
しかし、だからこそその子に注目するのではなく、クラス全体を育てていくようにしたいものです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、良い教員ライフを!
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