「黄金の3日間」って何ですか?
何をしたらいいんですか?
今回はこんな疑問にお答えします!
・担任として教壇に立つ人
・「黄金の3日間」の準備を考えている人
・学級経営を上達させたい人
4月から始まる新学期。
その最初の3日間は、通称”黄金の3日間”と呼ばれます。
1年の間で最も「子どもが教師の話を真剣に聞く期間」と言われることもあるほど、学級経営にとって重要な期間です。
新学期には、クラスのほぼ全員が「今年度はがんばろう!」と思っているものです。
もちろん程度に差はありますけれどね。
ですから、クラスのルールを確立させるためには、この3日間の使い方が重要だ、といわれます。
ではどのような使い方をするといいのでしょうか?
結論を先に述べます。
・学級のルールをあらかじめ考えておく
・ルールを周知し、それを徹底させる
・ルールを守らない子に毅然と対応する
「教壇に立つ予定がある」「黄金の3日間を成功させたい」という人は、ぜひ参考にしてみてください!
①学級でのルールを考え、提案もしくは周知する
学級経営を行うにあたって、様々なルールをあらかじめ考えておく必要があります。
例えば、このようなものです。
- 給食のルールは?
- おかわりはどうやって行う?
- 清掃の区域わけは?どう決める?
- 宿題は何を出す?どうやって集める?
- ホームルームの進め方は?
- 係り決めはどうするか?
- 授業中の発言はどのように行うか?
…とまあ、このようなことです。
子どもたちが学級のルールを守ることができるよう、おおまかな枠組みは教員が考えておきましょう。
そもそものルールがないと、周知も何もありませんからね。
なお、小学校の低学年などは教師がルールを決めればよいですが、小学校高学年~中学生では、教師が提案→話し合って微調整、という流れにするのがオススメです。
こうすると「先生が勝手に決めたルールなんて知らんよ」となることを防げます。
教室の中にも民主主義を持ち込むことは、主権者教育の観点からも重要だと思います。
具体的にいくつかの記事で解説していますので、興味のある方はご覧ください。
この3日間で、「このクラスでは意見を言っていいし、みんながそれを受け止めてくれる」と感じる子どもを増やしたいですね。
そうできれば、年間を通した学級経営はスムーズになっていきます。
お互いを認め合う雰囲気を醸成していきたいものです。
②ルールを繰り返し周知・徹底する
”黄金の3日間”は、ほとんど全ての子どもたちがこちらを向いている期間です。
昨年度にどんな問題を起こした子どもも、自分自身に失望している子どもも、「今年度こそはがんばろう」という気持ちをもっています。
だからこそ、この期間は大切です。
クラスのルールとして決めたことを、教師がきちんと周知・徹底することが、1年間のクラス運営を決定付けます。
この3日間は子どもたちとの勝負の期間でもあります。
子どもたちは、「この先生はどこまでなら許してくれるのか」という見極めを常に行ってくる存在です。
「去年は○○だったのに」とか「前には先生は○○って言いましたよ」といった言葉が生徒から出始めたら、要注意です。
ひるまず毅然と対応しましょう。
「去年は去年!」「確認できるように、紙に書いておこうか」など、冷静かつきちんと対応していけば、問題ありません。
「えっ、じゃあ○○にしようか」と優柔不断になったり「そんなこと言ってない!」と感情的になったりすることは、子どもたちに付け入る隙を与えることになります。
そして、そういった隙を見せると、あっという間にルールは崩壊します。
クラスの子どもたちに対し、公平感を演出しながら接することが大切です。
③子どもたちにルールを守らせる
ルールを徹底させようとすると、その隙間を突く子が出てくるものです。
その子への対応を、クラスの他の子どもたちはつぶさに見ています。
対応が甘いと「さっき○○くんには良いって言ってたのに!」と反発するきっかけを与えてしまいます。
先ほども述べたように、あくまでも毅然と対応することが重要です。
きつい言い方をしたり、声を荒げたりする必要はありません。
ただ「それは許されない」と冷静に伝えましょう。
教員の言葉だけでなく、問題に対応する姿や立ち居振る舞いも、子どもたちはよく観察しています。
「この先生は、問題が起きたときにもきちんと対応するんだ」と思わせることは、ルールを確立させるうえでとても有益です。
しかも、教員の毅然とした振る舞いは子どもたちに安心感をもたらします。
「僕・私が困ったときも、きちんと対応してくれる」と子どもたちが感じるようになるからです。
安心感は、多少の問題では崩れないクラスを作るために必要なものです。
結論:「黄金の3日間」にルールを考え、周知し、守らせる
今回の結論です!
・学級のルールをあらかじめ考えておく
・ルールを周知し、それを徹底させる
・ルールを守らない子に毅然と対応する
”黄金の3日間”は子どもが教師の方向を向いているだけに、ルールを確立させやすい期間です。
しかし同時に、今後の学級経営を左右する、大変重要な期間でもあります。
ルールを確立させるためにも、黄金の3日間への準備をきちんと行い、問題には毅然と対応しましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、良い教員ライフを!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 以前の記事でも触れましたが、子どもたちは基本的に「今年こそ○○したい」と思っています。新年度の初めから腐っている子どもは、そう多くはありません。いることを否定はしませ […]