次の時間は自習です!みんなで静かにして勉強しましょう!
(ざわ…ざわ…)
ぺちゃくちゃ…ごそごそ…
ああ!もう!静かに自習っていったじゃないですか!どうしてできないんですか?
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…ということがありまして。
あるあるですね~!なかなか難しいものです。「担任がいないときの姿こそ、子どもたちの本当の姿」だという言葉もあるくらいです。それほど、子どもたちだけで自習をさせることは難しいのです。
他のクラスの迷惑にもなってしまいますし。何とか静かに自習をさせたいんですけど…うまい方法はありませんか?
いくら口酸っぱく言っても、できるようにはならないものです。ここはできるようになるシステムを作って、できるようにしていきましょう。
口で言っても効果はない
口やかましく注意しても、まったく効果がない…教育に関係したことのある方ならば、誰しも経験のあることでしょう。こちらは耳にタコができるほど聞かせているつもりなのに、何にも効果が出ないことに腹が立ったり情けなくなったり…そんな経験をおもちの方も多いと思います。結論から言って、「口で言うだけで相手を変える」ことは、ほとんど無理なのです。
大人はよく「何度言ったらわかるの!」って子どもに言っちゃいますよね。恥ずかしながら僕も塾の子どもたちに同じことを言っていました。じゃあ何度言えばわかってもらえるのかな。結果は平均532回でわかってもらえました。
https://media.kaizenplatform.com/n/n1af99b2aed1d
このような話もあるくらいです。ですから言うだけで相手を変えるには、かなりの根気が必要だといえるでしょう。少なくとも僕は、532回も言い続けるなんてことはできません。
ここで必要なことは、発想を変えることです。目的は「静かに自習をさせること」なのですから、その過程はどうでもよいのです。つまり、
自習だ!がんばるぞい!自分のために!がんばるぞい!
と思っていなくても良いのです。
だるいなあ…テキトーにやりたいなあ…友達としゃべりたいなあ…
と思っていても良いのです。大切なことは目的である「静かに自習をさせること」を達成することであり、心の中はこの際どうでも良いのです。
ですから、子どもたちの意識を高めて静かに自習をさせようとするのではなく、子どもたちがしゃべらずにすむような仕組みを作って、結果的に静かに過ごさせるようにすれば良いのです。
しゃべる必要性をなくす仕組みを作る
それでは、子どもたちがしゃべらずにすむような仕組みには、どんなものがあるでしょうか。いくつか紹介してみようと思います。
立たせない
結構やりがちなのが、立たせてしまう仕組みになっていること。例えば
「答えを黒板に貼っておくから、できたら見に来てね」
という指示になっていた場合、できた子が席を立ち、問題について話し始めると、教室全体が「話しても良い雰囲気」となり、気づけばざわざわ…となっています。この「話しても良い雰囲気」になってしまうと、もう静かさを保つことはできません。そうさせないために、立つ、相談する、教え合うなどの活動は自習時には排除しておく必要があります。
一人でできる学習内容にする
自習を静かにさせたいのであれば、「相談する」ことはNGとしておかなくてはなりません。最初は学習に関するまじめな相談であっても、「話しても良い雰囲気」ができてしまうと、途端に関係ない話をし始めます。最初に話し出すことを止めなくてはならないのです。
したがって、自習の際の学習内容は「一人でできるもの」が前提となります。簡単な内容のものにしても良いのですが、どちらかといえば解答や解法を裏面に印刷しておいたり、単純な反復練習にしておいたりといった工夫をしておく方がよいでしょう。
自習の反復訓練をする
自習を「特別なイベント」と位置付けてしまうと、子どもたちも落ち着きません。普段の授業の中で子どもたちが自ら学習に取り組む体験を積ませることで、自習の訓練をすることができます。子どもたちに自習の経験をさせることで、それが特別なイベントなのではなく、通常の学習の一環ととらえさせることができます。
子どもたちが自ら学習に取り組む体験というと難しそうですが、例えばプリントを用意しておき、それを解く→自分で答え合わせをし、直して提出という一連の学習の流れを体験させるのです。子どもたちは自習する力が身につきますし、教員には余裕が生まれます。
まとめ
口やかましく言うのではなく、それ相応の仕組みづくりが必要です。
いかがでしたか?子どもたちを叱責しても、静かに自習をさせることはできません。それよりも子どもたちがしゃべらずに済むような仕組みを取り入れ、そのうえで自習を静かにさせたいですね。そしてできたことを認めていけば、学級経営にとっても大いにプラスとなるでしょう。そういった意味でも、自習の姿には学級経営の成否があらわれるものです。
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