子どもたちに元気よくあいさつをさせないと、いけないんでしょうか?
子どもたちがあいさつをする意味をきちんと理解していれば、習慣づけさせるために必要だと思います。
あいさつをする意味…?私の学校では「お互いに気分が良くなるよね」と子どもたちに伝えていますが、それで良いのでしょうか?
うーん、そこはあいさつの本質ではないように思います。あいさつの本質は、もっと自己中心的なものだと思っています。もっとも、あいさつの本質をそのまま子どもたちに伝えてよいのかどうかは、悩むところです。
あいさつは他人のことを考えて、おこなうものではないのですか?
…では、今回はあいさつについてお伝えしていきましょう。
「元気よくあいさつしよう!」…なんのため?
小中学校では、あいさつをとても重視します。
たしかに、あいさつは我々が社会生活を営む上で欠かすことのできないものです。ですから、その習慣を子どもたちに身につけさせることには、一定以上の価値があるでしょう。
ただ、あいさつの重要性を意識し、さらにはその意義を子どもたちに伝えている教員がどれほどいるのかは疑問を感じるところです。
もしも子どもたちに「あいさつはいいものだから、あいさつをしようね」と伝えているのだとしたら…思考停止もいいところです。それでは、子どもたちもそれ以上考えようとはせず、主体的・対話的で深い学びへもつながっていくことはないでしょう。
あいさつを何のために行っているのか?あいさつをすると、何がいいのか?まずは自分自身で考えてみることです。
あいさつの目的は「自分を他者に認識させるため」
結論から言いますと、あいさつをする最大の目的は「自分という存在を他者に認識させるため」であると考えます。
集団の中で生きていくためには、自分の存在を他者に認識してもらう必要があります。あいさつをすることで、相手に自分という存在を知ってもらうことができます。
人間が社会的な動物である以上、他者との関わりなしに生活をすることはできません。無人島で自給自足の生活を送るのであれば別ですが、賃金の発生する仕事に従事するのであれば、すべての人は対人関係を無視することはできないでしょう。
ここに、対人関係を良好にしなくてはならない理由があります。すべての人が対人関係を無視することができないのであれば、おのずから良好な関係を築き、しかも維持し続けることは、その人の人生にとって有益であるといえるでしょう。
そして対人関係を良好に保つために必要なことの一つが、あいさつです。
相手に自分の存在を認識させること。
相手にとって自分は有益(一緒にいて元気になる、なども含めて)な存在であるとアピールすること。
これらの目的のために、あいさつがあるのだと思います。
「なぜ」を自分に問い続けよう
ここまでのことは、あくまでも僕の私見です。
「その通り!」と思う人もいれば、「何言ってんだ」と思う人もいるでしょう。
大切なことは、自分自身はどう思っているのか、だと思います。「なぜ学習するのか」にも似通ったところがありますよね。
「なぜ」を自分自身に問い続けましょう。問い続けることで思考は深まり、自分なりの哲学が形作られてくるでしょう。そうすればきっと何気ない言動にも、深みが出てくるはずです。
「みんながやっているから」「あたりまえ」で思考を止めることなく、自問自答を繰り返していきましょう。
まとめ
今回のおさらい…!
いかがでしたか?何気ないことへの「なぜ」は、子どもたちも当然ながらもつものです。教師が先回りして考えていくことで、きっと生徒指導にも生かすことができますよ。
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