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定時退校は不可能なのか ~時間外労働を削減せよ~

はんめん
はんめん

昨日も、遅くまで仕事をしていましたね?

うさ美
うさ美

え?いえ、昨日は早かったですよ?

はんめん
はんめん

何時に学校を出たのですか?

うさ美
うさ美

19時です。普通に早くありませんか?

はんめん
はんめん

…それは全然早くありませんよ。2時間以上も残業しているじゃないですか!

うさ美
うさ美

え?そうなんですか?でも、学級のことをやって、授業の準備して、あ、保護者に連絡して、テストの採点して…とかしてたら、このくらいの時間にはなっちゃいますよね?

はんめん
はんめん

確かに、教員の仕事は多岐にわたり、かつ量が膨大です。それをこなすのは並大抵のことではありません。けれども、この先もずっと時間外勤務を続けるつもりですか?自分のために時間を使えず、目先の労働に追われ、パートナーを探す時間もなく、ただ子どもの世話をして老いていく…。それで良いのですか

うさ美
うさ美

うーん、それはイヤですね…。結婚したいし、自分の子どもを育てたいです。趣味のニンジンづくりも続けたいです。

はんめん
はんめん

今回は、定時に帰るために僕がしていること、です。

以前は月に100~150時間ほどの時間外勤務をしていた僕ですが、最近は45時間程度に抑えられています。それでもまだまだ多いのですが、定時で退校できる日も増えてきました。皆様の参考になれば幸いです。

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目次

全ての仕事を勤務時間内に終えるのは、不可能である

話の腰を折ってしまいますが、現在の教員に課せられている仕事を、勤務時間内に終えるのは不可能です。順を追って説明します。

まず。教員の勤務時間は、7時間45分です。ここから休憩時間(多くの自治体では16時からが休憩時間ではないでしょうか。ふざけやがって)を引いて、残る7時間が勤務時間です。

そこから授業の時間を引きます。授業は小学校では45分×6の4時間30分です。

残った2時間30分から給食指導・清掃指導・子どもたちの休憩時間(教員は指導・監督)・HRなどを引きます。ざっと2時間です。

残った30分間で、これ以外の仕事をこなす必要があります。具体的には「部活動」「提出物のチェック」「欠席者への連絡」「保護者対応」「校務分掌」「委員会」「職員会議」「授業準備」「緊急の生徒指導」「消毒」などです。平日にこれらの仕事が終わらなくては、休日に持ち越しです。あ、部活動は最初から休日にあります。ハハッ。

おわかりいただけただろうか。あまりにもひどい勤務形態が。

ですから、全ての仕事を勤務時間内に終えるのは、不可能なのです。どんなに仕事ができる人でも、難しいのではないでしょうかね?

ではどうしたらいいのでしょうか。

「全ての仕事を勤務時間内に終えるのは、不可能」という視点に立って、それでも「時間外勤務を削減し、定時に帰られるようにしよう」という提案が、本記事の趣旨となります。

「定時に帰る」という意識をもつ

いきなり精神論です。

今の教育現場では、

・長時間働く教員=頑張っている教員

・時間をかけて仕事をすること=意欲的

とみられる傾向があるように思います。これは一般社会の基準からすると、相容れないところがあるでしょう。

まずは自分の認識を変えるところからです。

・長時間働く教員=仕事をこなせない教員

・時間をかけて仕事をすること=非生産的

というように、まずは「長く働くことはおかしい」ことである、と認識しましょう。そして、定時で帰ることが普通のことである、と認識しましょう。

定時で帰り、自分の趣味や家族や買い物や勉強や投資などに時間を使った方が、学校に遅くまで残っているよりもずっと豊かな生活が送れるとは思いませんか?ずっと魅力的な教員になるとは思いませんか?

時間は、人生そのものです。自分の命そのものです。自分の命を労働に捧げ続ける人生を、これからも送っていくのですか?まずは認識を改めるところがスタートです。

勤務時間にも思考する

「考えるクセをつける」と僕は呼んでいますが、常に何かを考えるようにする、ということです。

例えば、通勤時間に授業の流れを考えることができたのなら、その時間は仕事をしているのと同じ効果がある、ということですよ。個人的におススメなのは教材研究です。

教材研究は机にずっとかじりついているよりも、体を動かしたり、車を運転していたりしたときに、ふっとアイデアが浮かんでくるもの(個人差あります)です。

「家に帰ってまで、ずっと仕事のことを考えたくない!」という人もいるでしょう。けれども、常に教員としてのアンテナをはっておくことは、結局のところ仕事の生産性を上げるのではないか?と思っています。

僕は社会科教員ですので、スーパーに買い物に行ったとき、ものの値段や人々の年齢層なども気を付けてみるようにしています。案外、そのようなところからも教材が開発できたり、授業の導入の話を考えることができたりするものです。

仕事をしていないときにも、頭の片隅では仕事につながるネタをさがしておく。地味ですが、じわっと効いてくるワザだと思います。

家でできる仕事は、家で行う

実質的に労働時間は変わらないじゃないか!と言われれば、それはその通りです。ですが、学校で仕事をするよりも、メリットは意外とたくさんあります。例えば、

家ならではのメリット

・電話対応をしなくてよい

・不意の保護者対応をしなくてよい

・不意の生徒対応をしなくてよい

・不意に新たな仕事を振られることがない

・職場の人間関係から解放される

などなど、メリットいっぱいです。ですから、家でできることは、持ち帰って仕事をした方が、結果的には時間外勤務が減るのではないか?と考えています。

職員室や教室で仕事をするのもいいのですが、いつ電話が鳴るかわかりませんし、保護者や子どもがたずねてくるかわかりません。実際、「忘れ物を取りに来ました」とノーアポで突撃してくる保護者&子どももいます。卒業生がたずねてくることもあります。それはそれで楽しいのですが、定時退校には障害となります。

もちろん、家には家で誘惑がたくさんありますし、家族の理解を得られるかどうかも、家庭によるところが大きいでしょう。このあたりは家族と要相談です。

実際に僕が持ち帰っている仕事としては、

持ち帰ることのできる仕事

・テストの採点

・提出物のチェック

・教材研究

・授業準備

などがあります。これらを家で行うだけで、定時退校をしやすくなるでしょう。言うまでもないことですが、個人情報を持ち出すときには管理者の許可を取ることを忘れないでくださいね。万が一盗難にあったとき、許可を得ていなくては「無断で個人情報を持ち出した」となるためです。ご注意ください。

まとめ

はんめん
はんめん

いかにして効率よく仕事をこなすか、そこが勝負どころです。

まとめ

・まずは認識を変えるところから

・時間外にも脳みそは働かせておく

・持ち帰りもメリットあります

いかがでしたか?教員の労働問題に関しては、ようやくその異常さが世間にも認識されるようになってきました。何でもかんでも仕事を引き受けていては、自分自身の人生が労働でいっぱいになってしまいます。人生を楽しむためにも、定時退校を一緒に目指しましょう!

「魅力的な教員」になるためには?

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この記事を書いた人

子どもたちの成長を間近で見ることができる、教員の仕事ってとっても魅力的!でも労働環境が良くないのもまた事実。解決方法を模索しながら奔走する毎日を過ごしています。公立小中学校で勤務して11年目です。
教育大学卒。専門は社会科(政治学)。ネコ派。二児の父。

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