やってもやっても終わらない…教員の仕事って、量が多すぎませんか?
ねえ、ほんっとその通りだと思います。でもそんなことを言っていても仕方ないので…
そうですよね、だから時間をかけてでもやるしかないのですよね。
ちょっと待ったー!その思考こそ!変えていかなくてはならないのです!
ええ?でも…
仕事量が多い
→だから時間をかけてやるしかない
としか考えられないじゃないですか?
ええ、そう考えがちなのです。でも、その考え方は地獄の一丁目です。今回は仕事の効率化を図るための思考の切り替え方を紹介します。
教員の仕事量は、暴力的ですらある
教員の仕事は、実に多岐に渡ります。
これらを忠実に、しかも上質にこなしていったら、とてもじゃないですが体がいくつあっても足りません。そもそも休憩時間すらまともに確保されていないのです。休憩時間であるのに会議があったり、部活動が入っていたり…そしてそれを「異常である」と感じている教員はほとんどいません(はんめん調べ)。「それが当たり前」であると、多くの教員は感じてしまっているように思います。それではダメなのです。
時間をかける→時間内にできるものにする
教員の多くは、とてもまじめであり、誠実に仕事をこなそうとします。そこに暴力的なほどの仕事量があったとしたら、どうなるかわかりますね?
あっ…!
「時間をかけて、なんとかやろうとする」…?
正解です。残念ながら、現在の教育現場は
暴力的なほどの仕事量+教員の誠実さ=過酷な労働環境
となってしまっています。
でもでも、やらないと終わらないわけで…でも仕事量はとても多くって…どうしたらいいかわかんないです…。
すぐに仕事量を減らすことはできませんが、仕事への負担を減らすことはできます。方法をいくつか紹介します。
まとめてやる→少しずつやる
仕事には、「5分」でできるものもあれば、「1時間」かかるものも「1日」かかるものもあります。仕事に求められる質や、自分の情熱などによってかけられる時間は変化します。
完了まで「1時間」かかる仕事があったとしましょう。多くの人はこの仕事を「1時間」かけてこなそうとします。当たり前のことなのですが、「1時間」かかる仕事を完了させるには、「1時間」の空き時間が必要になります。つまりはその仕事にエネルギーを注ぐことのできるだけの、時間的な余裕が必要だということです。当たり前ですよね。
ところが…現実問題として、1時間の空き時間を意図的に作るのは、実はかなり難しい。したがって、「1時間」の仕事は完了しないまま。期限間際になって、あわてて取り掛かる…ということになります。当然、仕事の質は下がり、評価も下がります。しかも無理やり捻出した「1時間」は、本来であれば他の仕事を捌くために使えた1時間です。他の仕事の進捗にも影響が出て、良いことは全くありません。
わ~…私、まさにこんな感じで仕事をしています。仕事に追われているって感じです。
案外、多くの教員が陥っている負のスパイラルだと思っています。
ルネ・デカルトは「困難は分割せよ」と言っています。
「1時間の仕事」は、「5×12分」に分割するのです。1時間を捻出することは難しくても、5分であれば割と簡単に見つけることができるでしょう。
自分だけでなんとかしよう→チームで協力しよう
時間的な余裕がなくなってくると、視野が狭くなりがちです。自分だけでなんとかしようとすると、それは結果として多くの時間をかけすぎてしまうことにもつながります。仕事を分割すること。可能ならば苦手なことはやってもらうこと。それでこそ、チームでいる意味があります。
とはいえ、なかなか協力できる関係にないことも多々あることでしょう。だからこそ、常日頃の関係作りが大切です。教職についていて思うのは、教員は子どもたちの関係作りもとても大切ですが、それ以上に職員室での関係作りが重要であるということです。
子どもたちとの関係は、1年たてばほぼなくなります。けれども職員室での人間関係はそうはいきません。数年にわたって続くこともしばしばです。そして何より、子どもや保護者への問題に対処する際に、個人で立ち向かうのとチームで立ち向かうのとでは、時間やその後の関係改善に雲泥の差が出ます。
何気ない会話を大切にし、日常の中で非常事態に備えるための関係を作っておくこと。それがチームで協力していくためのコツです。
時間内でできる最善を尽くす
「時間をかけて、よいものをつくる」このこと自体は、とても素晴らしいことだと思います。教職が専門職である以上、よりよいものを求めることは当然のことですし、またそうでなくてはならないとも思います。ただし、それは勤務時間内でのことです。
勤務時間が明確に決まっており、しかもその後の残業代も出ないというのであれば、これはもうその時間内でできる仕事をしていくしかありません。
それなのに教員の多くは、「時間をかけて、よいものをつくる」という思考に染まっています。教員を労働者としてみた場合、この発想は明らかに間違いです。正しくは「時間内にできる最善を尽くす」です。まずは時間ありき、で考えてみましょう。教員の時間的・精神的余裕こそが、教育の質を上げ、結果として子どもたちのためになるだろう、と僕は思っています。まずは異常さに気づくことです。そこから発想を転換させましょう。
まとめ
ちょっとした思考の変化、それは気づくか気づかないかの違いだけです。
いかがでしたか?現在の教員の仕事量は、はっきり言って異常です。到底勤務時間内に終えられるはずもないのですが、それでも時間を基準にし、自分の生活や人生を守っていきたいものです。異常な量の仕事を、質を確保しながらこなしていては、24時間では全く足りません。時間内でできる最善を尽くしましょう!
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