学級経営のツボ② ~ケンカのおさめ方~

保護者対応
うさ美
うさ美

事件は職員室で起こっているんじゃない…教室で起こっているんだ!

はんめん
はんめん

いきなりどうしたんですか、うさ美さん。

うさ美
うさ美

ケンカですよケンカ。毎日毎日飽きもせず。話を聞く身にもなってほしいです。

はんめん
はんめん

あら~、それは大変ですね。ケンカが一件起きると、さまざまな処理が必要になりますからねえ。ケンカを起こさないのが一番なのですが、実際に起きてしまったらどうするのか。今回はそこをお伝えしましょう。

ケンカ発生!まずは落ち着け!!

ケンカの程度にもよりますが、まずはケンカしている当人同士を引き離します。可能であれば他の教員にも協力してもらうのがよいでしょう。一人であったとしても間に割って入り、これ以上エスカレートすることのないようにします。

すぐに事情を聴きたいところですが、ケンカしている最中は興奮状態にあって、自分の非も認められないことが多いです。お互いを引き離し、少し冷静さを取り戻したところで事情を聴いていきましょう。

当人同士が落ち着いているのを待っている間に、まず行いたいのはケガの確認です。とても痛がっていたり、明らかに多量の出血があったりした場合は、職員室に連絡して救急車を手配してもらいましょう。後々の子どもたちの健康状態や保護者対応に大きく関わることですので、気が動転しているかもしれませんが、きちんと確認したいところです。

ケガの確認をしたら、関係した児童生徒から平等に話を聞こう

ケガの確認が済み、即座に手当をしなくてもよい状態であるのなら、かかわっている児童生徒から平等に話を聞きましょう。可能であれば個別に話を聞きたいところです。

注意したいのは、子どもたちの話を途中で遮らないことです。これをやってしまうと、子どもは「先生は話をきちんと聞いてくれなかった」と感じ、不信感を抱きます。一度持たれた不信感を払しょくすることは簡単ではありませんので、子どもの話は必ず最後まで聞きましょう。

また、教員の思い込みにも気を付けたいところです。僕自身も何度も失敗していますが、それぞれの子どもの普段の生活のイメージを持ち込んでしまうと、指導がうまくいかないことが多いです。例えば「Aさんはいつもしっかりしているから、こんなことはしないだろう」とか「Bさんはいつも乱暴な言動が目立つから、きっとたたいたんだろう」といったものです。

指導を終える見通しを持つことは必要ですが、そこに普段の子どもたちの印象を持ち込むと、聞きとった話を信じられなくなることがあります。目の前の子どもたちの話から、事実をつかむようにしましょう。

関わった児童生徒から話を聞いたら、事実を確認しよう

関係したすべての児童生徒から話を聞いたら、子どもたちを集め、起きた事実を一つずつ確認していきましょう。例えば「AさんがBさんに悪口を言い、Bさんが怒ってAさんを叩いた」という事例があったとしましょう。その場合、こんな具合です。

事実確認の流れ

教員「一番初めに悪口を言ったのはAさんなんだね?」

A「そうです」

教員「何か理由があったのかな?」

A「Bさんがきちんと掃除をしていなかったので、言ってしまいました」

教員「そうなんだね。悪口を言われたBさんは、どうしたのかな?」

B「Aさんを叩きました」

……

このように、一つずつ事実のみを確認していきましょう。この段階で反省をさせたり指導をしたりすると、子どもたちが話の内容を理解しないまま指導を終えてしまいかねません。子どもたちは納得しないまま帰宅することになり、そのことは必ず子どもたち・保護者の不信感につながります。

事実を確認したら、どうしたらよかったか一緒に考えよう

事実を確認出来たら、間違いがないかどうか関係した子どもたちに尋ねましょう。ここで子どもたちの「間違いありません」という言質を取っておくことが、のちの保護者対応の際に大きな意味を持つことになります。

この段階まで来たら、子どもたちはかなり冷静に自分の行いを振り返ることができているはずです。教員が「Aさんはここが良くなかったよね」と伝えるよりも、効果的な方法があります。それは、

「どうしたらよかったのかな」

と聞くことです。これだけで子どもたちは自らの行動を反省し、次にどうするかを考えることができます。先ほどの事例でいけば、このような流れです。

指導の流れ

教員「Aさんが悪口を言ってしまったことには理由があったのだけれども、どうしたらよかったのかな?」

A「『掃除をきちんとやろう』とBさんに伝えればよかったと思います」

教員「なるほど、そうしたらケンカにはならなかったかもしれないよね。BさんはAさんに悪口を言われて、怒れちゃったよね。どうしたらよかったのかな?」

B「Aさんに『どうして悪口を言うの。やめて』と言えばよかったと思います」

教員「なるほど、そうしていたらケンカにはならなかったかもしれないよね。」

……

このように、事実を確認することで、子どもたちはケンカに至った原因を分析し、自身の行いを反省することができます。もちろん発達段階や個人差によるところも大きいのですが、教員がそれぞれの子どもたちの行いを評価し反省を促す指導よりも、子どもたち自身に反省を述べさせる指導の方が、子どもたちが納得する割合が高いように思います。

この方法で指導する場合、教員は子どもたちの取ってしまった言動の理由を理解し、寄り添うようにしなくてはなりません。そうでなければ子どもたちは「先生はわかってくれない」という思いを多少なりとも抱くようになるでしょう。真に分かり合うことは不可能ですが、心情に寄り添う姿は見せたいものです。

謝罪タイムを設けよう

ここまで来たら、あとは

「今回、良くなかったところをお互いに伝えあおう」

と促せば”謝罪タイム”の始まりです。子どもたちが十分に納得していれば、先の例ではAさんは「悪口を言ってしまってごめんね。今度は言葉で伝えます」と言えるでしょうし、Bさんは「叩いてしまってごめんね。次からは嫌だよっていうようにします」と言えるでしょう。

お互いに良くなかったところを伝えあったあと、僕はこのように話します。

「今回のことはこれで終わりにします。お互いに言い残したことはありませんか?」

あれば聞きます。無ければ次へ。

「今後、言い足りなかったことや思い出したことがあったとしても、直接相手には言わないで、必ず先生に言ってくださいね。最後に、もしも先生が間違って考えていることがあったら教えてください」

あれば聞きます。無ければ子どもたちへの指導は終了です。

このように教員が間違っている可能性がある、という含みを持たせることで、のちの保護者対応のよくあるパターン「先生の剣幕に押されて、思っていたことを言えなかった」を防ぐようにしています。

報・連・相をしよう

子どもたちへの指導が終わったあとで(場合によっては指導の途中で)、管理職に報告・連絡・相談をします。保護者への連絡の方向性を決めると同時に、管理職にも一枚噛んでもらうことで、責任の一端を担ってもらうためです。

管理職への報連相なしに保護者への連絡まで指導を進めてしまうと、方向性が間違っていたときに「教員が勝手に指導をした」という図式になりかねません。よりよい指導をするため、そして自分を守るためにも、管理職への報連相は保護者への連絡の前に必ず行うようにしましょう。

保護者に連絡しよう

保護者への連絡は、可能な限り電話で行います。自体が深刻な場合は家庭訪問をしたり学校に呼んだりして直接話します。このあたりは管理職との相談です。なお、特別な事情がない限り、手紙でのやりとりは避けます。情報量が限定されすぎ、誤解を招きやすいためです。

僕の周辺には、子どもが親に報告するのを待った上で電話をかける教員もいますが、これは悪手です。子どもからの歪んだ情報が入る前に、教員が保護者に大人として事実を伝えた方が、後々後手に回ることなく指導を終えられます。

僕はいつも保護者に「いつもありがとうございます」と伝えています。これは僕の保護者対応のスタンスです。教員と保護者が協力して子どもたちの成長を見守っていくためにも、保護者と対決することは極力避けたいと思っています。このあたりは別記事にてご覧ください。

まとめ

はんめん
はんめん

ケンカをきちんと処理できれば、学級経営は上達します!

まとめ

・ケガの確認を最優先

・子どもたち自身に反省を考えさせよう

・保護者への連絡は報連相の後

いかがでしたか?ケンカは処理の方法を誤ると、大きな問題に発展していきます。だからといって見て見ぬふりをしていては、学級が次第に荒れていきます。よりよい学級経営を行うためにも、積極的に子どもたちに関わっていきたいところです。

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