「主体的に学習に取り組む態度」の評価 ~”粘り強い取組を行おうとする側面”と”自らの学習を調整しようとする側面”~

主体的・対話的で深い学び
うさ美
うさ美

え?学習指導要領が変わって、評価の仕方も変わるんですか?

はんめん
はんめん

ええ。小学校では2020年度、中学校では2021年度から、新学習指導要領へと移行しています。中でも大きな変化は、やはり評価の観点が4観点(国語のみ5観点)から、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に変わったことですね。

うさ美
うさ美

「知識」「技能」「思考・判断・表現」という言葉は以前の学習観点にもありましたが、「主体的に学習に取り組む態度」は新しく入ってきた言葉ですよね。以前までの「関心・意欲・態度」とは、何が違うのでしょうか?

はんめん
はんめん

きっと戸惑いも多いことでしょう。今回は「主体的に学習に取り組む態度」について解説していきましょう。

「主体的に学習に取り組む態度」とは

さて、この「主体的に学習に取り組む態度」、文科省の見解としてはどのようになっているのでしょうか。

「主体的に学習に取り組む態度」の評価に際しては、単に継続的な行動や積極的な発言等を行うなど、性格や行動面の傾向を評価するということではなく、知識及び技能を獲得したり、思考力、判断力、表現力等を身に付けたりするために、自らの学習状況を把握し、学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら、学ぼうとしているかどうかという意思的な側面を評価することが重要である。現行の「関心・意欲・態度」の評価も、各教科等の学習内容に関心をもつことのみならず、よりよく学ぼうとする意欲をもって学習に取り組む態度を評価することを本来の趣旨としており、この点を改めて強調するものである。

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415602_2_1_1.pdf

このような見解が示されており、ただ単に意欲的に行動したり、授業中の発言が多かったりといった表面的なことで評価するのではなく、学習状況について振り返ったり学習方法を試行錯誤したりといった工夫をこらしているかどうかといった内面的なことを汲み取り、評価しなくてはならないということですね。簡単に言ってくれますがこれはとっても難しい。何を用いて判断・評価するのか、もう一度考え直せということですね。

国立教育政策研究所が出しているパンフレットには、次のような例が挙げられています。

具体的な評価方法としては,ノー トやレポー ト等における記述,授業中の発言,教師による行動観察や,児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に考慮する材料のー っとして用いることなどが考えられます。その際,各教科等の特質に応じて,児童生徒の発達の段階や一 人一人の個性を十分に考慮しながら,「知識・ 技能」や「思考・ 判断 ・ 表現」の観点の状況を踏まえた上で,評価を行う必要があります。

https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/gakushuhyouka_R010613-01.pdf

ここからも、さまざまな児童生徒の姿から評価を行う必要があることが述べられています。ただでさえ多忙の極みだというのに、教員の多忙化に拍車をかけるような内容です。

「主体的に学習に取り組む態度」の2つの側面

「主体的に学習に取り組む態度」には、大きく2つの側面があります。

本観点に基づく評価としては、「主体的に学習に取り組む態度」に係る各教科等の評価の観点の趣旨に照らして、
① 知識及び技能を獲得したり、思考力、判断力、表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組を行おうとしている側面
② ①の粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとする側面という二つの側面を評価することが求められる。

実際の評価の場面においては、双方の側面を一体的に見取ることも想定される。

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415602_2_1_1.pdf

先ほども述べましたが、発言の回数など表面的な学習活動のみで評価するのではなく、学習に対して粘り強く取り組んでいるか、そしてまた自らの学習を調整しようとしているか、という観点から評価をしなくてはなりません。これはどちらかができていれば良いのではなく、どちらもできていることを求められます。

https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2019/04/17/1415602_2_1_1.pdf

文科省の表現として「② ①の粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとする側面という二つの側面を評価することが求められる。」ともありますし、「粘り強い取組」と「学習の調整」は切っても切り離せない関係にあるととらえることができるでしょう。

評価に当たっては,児童生徒が自らの理解の状況を娠り返ることができるような発問の工夫をしたり,自らの考えを記述したり話し合ったりする場面,他者との協働を通じて自らの考えを相対化する場面を,単元や題材などの内容のまとまりの中で設けたりするなど,「主体的 ・対話的で深い学び」の視点からの授業改善を図る中で,適切に評価できるようにしていくことが重要です。

https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/gakushuhyouka_R010613-01.pdf

「自らの学習を調整しようとする側面」とは自己調整学習か?

「粘り強い取組」はなんとなくわかりますよね。あきらめずに学習に取り組むような、そんな子どもたちの姿が浮かんできます。では、「学習を調整」するとはどういうことなのでしょうか?

僕がイメージしたのは、「自己調整学習」です。

目標を自分で定め、進捗状況を確認し、自らの学習方法を工夫していく。これぞまさに”自らの学習状況を把握し、学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整”することなのだと思いました。

自己調整学習については、まだまだ僕も勉強中です。今後、記事を増やしていこうと思いますので、ひとまず今は参考文献を紹介するにとどめます。

まとめ

はんめん
はんめん

多忙な中ですが、変化に対応するためにもまずは”知る”ことが重要です。

まとめ

・「主体的に学習に取り組む態度」は児童生徒の内面を見取る必要がある

・「粘り強い取組を行おうとしている側面」と「自らの学習を調整しようとする側面」がある

・自己調整学習が今後はより一層注目されることになるのでは

いかがでしたか?10年に一度の大きな変化がやってきています。毎日が激務であり、正直言ってその変化に対応するための余裕もありません。が、変化に対応しなくてはこの職業を続けていくことはできません。対応するための第一歩は、知ることです。文科省の通達をよく読んで理解し、自分自身をアップデートしていきましょう。

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