各教科の「見方・考え方」一覧~「主体的・対話的で深い学び」のために④~

主体的・対話的で深い学び
はんめん
はんめん

「主体的・対話的で深い学び」について考える上で、絶対に外せない要素の一つが「見方・考え方」です。長くなりそうですのでこのページにまとめておくことにします。

「見方・考え方」とは?

今回の指導要領改訂では、新たに子どもたちに身につけさせたい「資質・能力」が示されました。この3つの柱こそが「学びに向かう力・人間性」「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」です。

これらの「資質・能力」をはぐくむために、各教科ならではの物の見方や考え方を意識することが重要であるとされています。これが「見方・考え方」です。

 子どもたちに必要な資質・能力を育んでいくためには、各教科をなぜ学ぶのか、それを通じてどのような力が身につくのかという、教科を学ぶ本質的な意義を明らかにする必要があります。子どもたちは、各教科等の学びの中で、習得した知識を活用したり、身につけた思考力を発揮したりしながら、知識を相互に関連づけてより深く理解したり、課題を見いだして解決策を考えたりします。その過程で、物事を捉える視点や考え方が鍛えられていきます。これが「見方・考え方」です。

https://berd.benesse.jp/up_images/magazine/VIEW21_kyo_2017_01_toku_02.pdf

 子供たちは、各教科等における習得・活用・探究という学びの過程において、各教科等で習得した概念(知識)を活用したり、身に付けた思考力を発揮させたりしながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう。こうした学びを通じて、資質・能力がさらに伸ばされたり、新たな資質・能力が育まれたりしていく。
 その過程においては、“どのような視点で物事を捉え、どのような考え方で思考していくのか”という、物事を捉える視点や考え方も鍛えられていく。こうした視点や考え方には、教科等それぞれの学習の特質が表れるところであり、例えば算数・数学科においては、事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的、統合的・発展的に考えること、国語科においては、対象と言葉、言葉と言葉の関係を、言葉の意味、働き、使い方等に着目して捉え、その関係性を問い直して意味付けることなどと整理できる。 

 こうした各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方が「見方・考え方」であり、各教科等の学習の中で働くだけではなく、大人になって生活していくに当たっても重要な働きをするものとなる。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf

各教科の「見方・考え方」

教科によって異なる「見方・考え方」を、教科ごとにまとめておきました。なお、これらの記述は中央教育審議会「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf)より抜粋しています。

国語

自分の思いや考えを深めるため、対象と言葉、言葉と言葉の関係を、言葉の意味、働き、使い方等に着目して捉え、その関係性を問い直して意味付けること

社会

小学校

社会的事象を、位置や空間的な広がり、時期や時間の経過、事象や人々の相互関係などに着目して捉え、比較・分類したり総合したり、地域の人々や国民の生活と関連付けたりすること

中・高(地理)

社会的事象を、位置や空間的な広がりに着目して捉え、地域の環境条件や地域間の結び付きなどの地域という枠組みの中で、人間の営みと関連付けること

中・高(歴史)

社会的事象を、時期、推移などに着目して捉え、類似や差異などを明確にしたり、事象同士を因果関係などで関連付けたりすること

中・高(公民)

社会的事象を、政治、法、経済などに関わる多様な視点に着目して捉え、よりよい社会の構築に向けて、課題解決のための選択・判断に資する概念や理論などと関連付けること

算数・数学

事象を数量や図形及びそれらの関係などに着目して捉え、論理的、統合的・発展的に
考えること

理科

自然の事物・現象を、質的・量的な関係や時間的・空間的な関係などの科学的な視点で捉え、比較したり、関係付けたりするなどの科学的に探究する方法を用いて考えること

生活

身近な人々、社会及び自然を自分との関わりで捉え、比較、分類、関連付け、試行、予測、工夫することなどを通して、自分自身や自分の生活について考えること

音楽

小学校

音楽に対する感性を働かせ、音や音楽を、音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え、自己のイメージや感情、生活や文化などと関連付けること

中学校

音楽に対する感性を働かせ、音や音楽を、音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え、自己のイメージや感情、生活や社会、伝統や文化などと関連付けること

高校

感性を働かせ、音や音楽を、音楽を形づくっている要素とその働きの視点で捉え、自己のイメージや感情、芸術としての音楽の文化的・歴史的背景などと関連付けること

図工・美術

小学校

感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージを持ちながら意味や価値をつくりだすこと

中学校

感性や想像力を働かせ、対象や事象を、造形的な視点で捉え、自分としての意味や価値をつくりだすこと

高校

感性や美的感覚、想像力を働かせ、対象や事象を、造形的な視点で捉え、新しい意味や価値をつくりだすこと

家庭科/技術・家庭科

生活や社会における事象を、技術との関わりの視点で捉え、社会からの要求、安全性、環境負荷や経済性等に着目して技術を最適化すること

体育科

体育

運動やスポーツを、その価値や特性に着目して、楽しさや喜びとともに体力の向上に果たす役割の視点から捉え、自己の適性等に応じた『する・みる・支える・知る』の多様な関わり方と関連付けること

保健

個人及び社会生活における課題や情報を、健康や安全に関する原則や概念に着目して捉え、疾病等のリスクの軽減や生活の質の向上、健康を支える環境づくりと関連付けること

外国語

外国語で表現し伝え合うため、外国語やその背景にある文化を、社会や世界、他者との関わりに着目して捉え、コミュニケーションを行う目的・場面・状況等に応じて、情報や自分の考えなどを形成、整理、再構築すること

情報

事象を、情報とその結び付きとして捉え、情報技術の適切かつ効果的な活用(プログラミングやモデル化・シミュレーションを行ったり情報デザインを適用したりすること等)により、新たな情報に再構成すること

まとめ

いかがでしたか?各教科によって異なるものの見方や考え方。これらは大人になってからも重要な役割を果たすとされています。だからこそ子どもたちは多様な教科を学び、その内容だけでなく、教科を通した人間社会の見方や考え方を身につけていく必要があるのです。そしてその効果は、私たち教員の行う授業にかかってくるのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました